こんばんは、ごった煮です。
今回のメキシコ旅行で一番印象的だったのが、Uber車内にスマホを忘れ、ちゃんと戻ってきたことですが、そのUberが株式上場します。
前回の記事はこちらをどうぞ。
ユニコーン企業の大本命
ユニコーン企業とは「企業価値が10億米ドル(約1,100億円)以上」で「創業10年以内」の「テクノロジー系」未上場企業のこと。
主な企業はUberを筆頭に、Lyft(配車サービス)、Slack(チャット、メッセージサービス)、Pinterest(画像SNSサービス)などがあり、今年はそれら企業の上場が予定されています。
そしてそのUberは5月9日にIPO価格を決定し、10日にNY証券取引所へ上場。
仮条件は1株44~50ドル、1億8,000万株を売却する予定なので、上限50ドルなら90億ドル(約1兆円)のIPO規模、時価総額で840億ドル(約9兆3,000億円)の上場企業が誕生します。
米国では2012年にフェイスブックが上場して以来、日本で見るとドコモを凌ぐほどの大型案件。
投資家からの購入申込みが放出株数の3倍にもなっているとみられ、その動向が注目されています。
(追記)
IPO価格が下限に近い45ドルと決定されました。IPO規模は81億ドル(約8,890億円)、時価総額で755億ドルとなります。
5月10日、上場初日の終値は41.57ドルでした。
Uberの株価はどうなる
Uberは2009年の創業以来、売上は順調に伸ばしているものの利益としては赤字が続いています。
同じ配車サービスで凌ぎを削るLyftは今年3月に上場していて、Uberと同じく売り上げは伸びているものの依然として赤字。
大型上場の第一弾として注目され仮条件の上限で価格決定、初日は株価が上昇したもののその後は25%以上下落しています。
Uberとしてはライバルと同じ轍を踏まないよう慎重になっているようですが、同じ業態で似たような財務状況であることが懸念。
上場後に黒字化に向けた具体的なロードマップを示せるかどうかがカギとなります。
事業環境も厳しい
Uberは創業以来斬新なサービスを提供することで成長してきましたが、各国当局による規制との対立は相変わらず。
企業としても創業者による不祥事等が相次ぎ、その体質からの浄化を進めています。
今回の株式上場においても、運転手の団体が報酬の引上げを求める集会を世界各地で開き、一部では乗務をボイコットするなども発生。
Uberと運転手には雇用関係がなく従業員でないため、報酬以外に残業代などがないことに対する不満は根強いと思われます。
決算資料によると現在のところ、利用料金の8割が運転手の報酬、2割を本体の手数料収入に配分。
コスト削減と待遇改善のバランスが難しいところになっています。
メキシコのUber運転手に幸あれ
今回のメキシコ滞在中の移動にはUberを利用したわけですが、遠回りして追加料金をがめるようなことも、運転が荒いようなこともなく運転手の皆さん真面目に運転されていました。
陽気なメキシカンのイメージと異なり、寡黙な方が多かったのが意外。
日本ではやはり規制もあって本来のUberの配車サービスは利用できませんが、また利用できる国へ行った際には利用したいと思います。
メキシコで日本人を乗せることもめったにないと思いますし、袖振り合うも多生の縁といいますので、今回乗車した運転手の方々にはこの上場をきっかけに幸あることを願っています。