こんばんは、ごった煮です。
ついに10月27日以降の先行予約が開始され、既に予約した方も多いと思います。
検索していてANAの使用機材で「32G」が気になったので、調べてみました。
ANAが導入するA320(32G)
前々回の記事でANAのお得度ランキングで9位だった羽田~佐賀線。
その佐賀空港は北部九州3空港でマルチエアポート制を実施しているうち、最も影が薄い空港と思います。
で、2020年3月のスケジュールを見ていたら、ANAのA320で新コンフィグの「32G」という機材が割り当てられていました。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/domestic/departure/inflight/seatmap/detail/32g.html
32Gのシートマップ
https://www.ana.co.jp/ja/jp/domestic/departure/inflight/seatmap/detail/a32.html
32Aのシートマップ
ANAが運航中の32Aは166席なのに対し、32Gは座席数が180席とLCCに近い仕様。
「座席間隔が狭くなっています」という注意書きまであります。
なお、その他のスペックは同一となっています。
これはPeachと統合されるバニラエアの機材を使用すると思われます。
https://www.vanilla-air.com/jp/service/about_merger/
ギャレーやトイレなどの位置はバニラエア機と同じで、エンジンを載せ替えて運用開始となるようです。
バニラエアの機材は「A320-214」だったので、エンジンは「CFM56-5B4」(120kN)と推力の高いものでしたが、ANAでは既存のA320と同じ「CFM56-5A1」(111kN)に変更される模様。
そのため、バニラエアでは国際線での運用もありましたが、今後、国内線専用機となります。
32Gのスケジュールが確認できた路線は次の通り、
- 2020/1/6より:羽田~八丈島、岩国
- 2020/3/1より:羽田~庄内、富山、能登、萩・石見、佐賀
ANAの単独路線ばっかり。
そうは言っても、MRJ の開発遅れ、A321neoの納入遅れ、B737MAXの運航再開未定と、老朽機材入れ替えの目処が立たないので仕方がないことかもしれません。
最近の各国航空会社の傾向
今回のANAの機材の件とは若干異なりますが、最近は各社とも1機あたりの乗客数を増やす傾向にあります。
特に近年の米系航空会社の業績改善に寄与したとみられることから、世界的に趨勢となっています。
夏休み旅行でセブ島に行きましたが、その際にフィリピン航空と比較したセブパシフィックは新型の「A330neo」にこれまでより20席多い460席仕様を設けると発表。
Cebu Pacific Air – Why everyone flies
ギャレーやトイレなどの効率的なレイアウト変更と、新座席の採用により可能になったと説明しています。
この流れは、欧州の格安航空会社ライアンエアーが2014年に通常よりも8席多いジェット機をボーイングに発注したことが発端。
香港のキャセイパシフィックも17年にボーイング777-300機のエコノミークラスに横1列に1席ずつ座席を追加。この結果、座席幅は約1インチ狭くなりました。
足元スペースは00年代初頭にはエコノミークラスで34インチ(86センチメートル)から35インチ離れていました。
米調査団体によると、現在では30から31インチが一般的で、短距離フライトでは28インチというケースもあるとしています。
経済成長が続くアジアでは初めて飛行機に乗る人が毎年1億人ずつ増え、特に快適さよりも価格を重視する中産階級が爆発的に増えるとみられます。
こうした人々により多くの空の旅を提供するのが、今や航空会社に欠かせない戦略といえます。
以前に実現寸前までなっていた立ち乗り席が、本当に実現されるかもしれません。